FXの手法は色々な形に分類できます。
テクニカルとファンダメンタルズなんてその最たるものですが、今回は違ったコンセプトで手法2種類に分類して、どっちがいいのかを書いていきます。
2種類の考え方
今回は相場に関する考え方を以下の2つに分類します。
- 価格変動の理由は説明できる
- 価格変動の利用は説明できない
まずはこのどちらの説を取り入れるかで採用するトレード手法は大きく違ってくると思います。
どちらとも極端な考え方ですが、多くの人がこの考えのどっち寄りかに属するはずです。
自分がどっち寄りかを考えてみてください。
価格変動の理由は説明できる派
相場は常に変動しているわけですが、「なぜ相場は動いたのか?」を完全に説明できると主張する派閥です。
価格変動は、よくテクニカル・ファンダメンタルズ関わらず様々な要因で理由付けされます。
相場が動く要因としての一例を見てみましょう。
- ○○の発表が悪かったので下げた
- 金利差で上げた
- 大口が買っているのでサポート付近では強く上げる
- 一気にブレイクして、売りの買戻しを巻き込んで上げた
- 市場参加者は様子見をして市場は動かなかった
などなど。
まぁ色々な理由があるんですが、値動きの根拠を示すことで、相場がよく分かったような気にはなります。
「なるほど、○○だったから動いたのか!」と。
人間は「理由」を求める生き物ですからね。
価格変動の理由は説明できない派
「価格が動いた理由は後付けに過ぎない!」
と主張する派閥です。
この派閥では「その時に相場が動いた理由を知るには、その時に取引していた人たち全てにその理由を聞かないと分からない」という理屈から、価格が変動した理由は「分からない」と考えます。
この主張はある意味、相場の予測自体が不可能だと主張する「ランダムウォーカー」と似てはいるんですが、価格変動の理由が分からなくともトレードで利益を出せると考える点で異なります。
個人的な立ち位置
僕自身はどちらかと言えば「価格変動の理由は説明できない」と考える立ち位置です。
「絶対に価格変動の理由なんか知るもんか!」と思っているわけではありません。
「それが分かるなら知りたいけど、そんなことなんて分からないよね・・・」と思っている両者の中間よりは、「価格変動の理由は説明できない」側に近い方にいる感じですね。
ただ、相場の値動きによっては、明らかに特定のことが要因だったことだって少なからずあります。
例えば超重要指標やイベント、サプライズとか、歴史的な高値や安値とか。
そういったケースについて言えば、どう考えても理由は明らか。
逆に言えば、それ以外については「よくわからん」と思っています。
価格変動の理由を追い求めるのはキケン
あくまでも僕の考えですが、「価格変動の理由は常に説明できる」という考えでトレードするのは、なかなか難しいと思っています。
あるテクニカル分析を使ったトレード手法でも過去のチャートを使って
「△△になると、必ずこうなります」
といった説明がされることがあります。
教祖様的なトレーダーの解説でよく見ますね。
これは「価格変動の理由は常に説明できる」という考えに属すると僕は考えています。
因果関係が明らかになっていると考えるわけですからね。
この考えでトレードするのは個人的に嫌というか苦手です。
なぜなら、「相場はこう動くべきだ」という考えに憑りつかれてしまうから。
自分が「こうあるべきだ」と思っても、相場はその通りにはなりません。
相場を動かせるだけのお金があるのなら可能ですが、それができないのであれば、無理なんです。
でも、「こうあるべきだ」の思考でトレードすると、自分の思惑通りに動かないことにイライラします。
負けが連続した日にはモニターぶん殴ってブチ切れます。
そして自分の正当性を証明するために損切りをしなくなります。
この後どうなるかは言うまでもないですよね・・・。
何でもそうですが「こうあるべきだ」と考えてしまうと、そうならなかった場合の対処ができません。これが非常にキケンです。
相場なんてランダム性のある値動きをするわけですから、自分の予測なんて外れるんですよ。
そんな時に「どうするか?」を考える選択肢を残しておかないと生き残れません。
相場で勝てるのは、上手く対応できる人。
これは間違いないでしょう。
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