どうもノッティーです。
今回は移動平均線の動きについて考えていきます。
移動平均線を使ってトレードしている人なら、
移動平均線が横を向く・・・という現象に遭遇したことがあると思います。
トレンドフォロワーにとっては横向きの移動平均線は歓迎したくないところですよね。
では、なぜ移動平均線は横を向くんでしょうか?
「ローソク足が横向きに推移しているから」
といった声が聞こえてきそうですけど、それではちょっと曖昧です。
もっと具体的に、移動平均線が横を向く理屈を知っておくと、
横ばい相場に対する理解が深まると思いますので、
今回は単純移動平均線(SMA)と指数平滑移動平均線(EMA)が横を向いたときに、
価格がどうなっているのかについて解説します。
単純移動平均線(SMA)が横を向く時
SMAがヨコヨコで推移するチャートをイメージしてください。
下のチャートはその一例で、SMA10が横ばいで推移しています。
全体として横向きですが、チャート上に矢印を付けた個所のSMAは、
完全に前の足のSMAと同じ値になっています。
何でSMAはひとつ前のSMAと同じ値となってしまったんでしょうか?
一本前の足と終値がほぼ同じだから?違います。
答えは、11本前の足の終値と同じだったからです。
SMAは決まった期間の価格を単純平均します。
SMA10なら、現在の足を含めた過去10本の終値を足して10で割った値になります。
新しい足が始まると、前の足で過去10本目だった足は過去11本目となります。
11本目の足はSMAの計算式から外され、代わりに新しい足が計算式に組み込まれます。
一番古いデータを捨てて、一番新しいデータを取り入れるわけです。
でも、計算で用いる他の9本の足の価格は全く同じです。
・・・ということは、SMA10が完全に横を向くということは、
切り捨てられた11本前の足の終値と、現在の足の終値が同じとなるわけですね。
つまり、
SMA10が上を向くなら、現在の足>11本前の足
SMA10が下を向くなら、現在の足<11本前の足
となるわけです。
n期間のSMAの動向は、現在の終値とn+1期間の終値の比較によって決まります。
現在の足と過去n期間の終値の比較を見るものとして有名なのが
一目均衡表の遅行スパンがありますね。
SMAを使っている方は、SMAの角度についてロジカルに考えると新たな視点が得られるんじゃないかなと思いますよ。
指数平滑移動平均線(EMA)が横を向く時
では、GMMAでも使われているEMAが横を向くのはどんな時でしょうか?
下のチャートはEMA10を表示したチャートです。
長く下げていた途中で大陽線が出て、EMA10が一気に横向きになりました。
なぜでしょう?
「EMAはSMAよりも複雑な計算式を使っているから、きっと難しいはず!」
と思うかもしれませんが、実はEMAの方が簡単です。
EMAが横向きになるのは、1本前のEMAの値と現在の足の終値が同じになった時です。
n期間のEMAの計算式は以下のようになっています。
k=2/(n+1)
今回はkという係数は話をややこしくするので無視してください。
注目すべきは(現在の足の終値-1本前のEMAの値)です。
もし、現在の足の終値と1本前のEMAの値が同じだった場合、
(現在の足の終値-1本前のEMAの値)はゼロになります。
となると、計算式で残るのは「1本前の足のEMAの値」だけになりますので、
EMAが真横を向くことになるんですね。
それから、係数kは必ずプラスの値を取りますので、
EMAの動向としては以下のことが言えます。
EMAが上を向くなら、現在の足>1本前のEMA
EMAが下を向くなら、現在の足<1本前のEMA
移動平均線が上を向く、下を向く、横ばいになる・・・。
これらの挙動については何となく理解している人も多いと思いますが、
ロジックを頭に入れて再度チャートを見ると、よりMAと価格の関係性が見えてくるんじゃないかなと思いますよ。
コメント
こんにちは!とてもわかり易い説明で感銘しました!
是非RCIについてもわかりやすく明快な説明よろしくおねがいします!!!!!!!!