どうもノッティーです!
先週あたりに有名YouTuberが紹介したFX自動売買システムが破綻した・・・
という話がちょっとしたニュースになっていましたね。
今回はそれをネタにMAMの注意喚起をしたいと思います。
MEGWIN氏がギアシステムを紹介
事の発端は、古参YouTUberのMEGWIN氏が今年の3月に
「ギアシステム」という自動売買ツールを紹介したことから始まります。
MEGWIN氏はFXとは縁の無さそうな人だったのにもかかわらず、
いきなり自動売買を勧めてきたことで胡散臭さに気づいた人も多かった様子。
それでも、
- 自動売買で簡単に稼げる
- 198,000円が今回だけ0円
- 月利12%、勝率8割、月間負けなし
といった売り文句は多くの初心者を引き付けました。
また、実際にMEGWIN氏が定期的に自動売買でどれくらい利益を出しているのかの
動画も配信していたこともあって、結構多くの人が自動売買を始めたようです。
実際にしばらくは利益を出していたようですが、今月の上旬に破綻。
Twitterでは口座の資金が無くなった人たちの阿鼻叫喚が凄いことになっています。
EAではなくMAM
MEGWIN氏が紹介したギアシステムは、EAを配布するタイプではなく、
指定業者に口座を開設後に利用できるMAM(コピー元はEA)でした。
MAMとはコピートレードの一種で、他のトレーダーの口座と自分の口座を紐づけして、
全く同じトレードを自動でやってもらうことですね。
知っている人は知っていると思いますが、この手のサービスは詐欺が多いんですよ・・・。
- まずは無料で簡単に稼げることをアピールして初心者を集める。
- ナンピンやマーチン、ロスカットしないルールなどでコンスタントに利益を出す
- 利益が出るので、何も知らない初心者どんどんお金をつぎ込む
- ある時に突然巨大なドローダウン
まぁコレがセオリーです。
サービスの提供者はどうやって儲けるのか?というと、出した利益の一部だったり、
取引量に応じてFX業者からの報酬だったりするんですが、
タチが悪い所は、FX業者もグルになっていたりします。
例えば、一切カバーしない詐欺的なDD業者がバックについてMAMを提供していた場合、
「顧客の損失=業者の利益」になります。
つまりは、顧客の資金を全部奪う事前提で始めたMAMだったりするわけですよ。
今回のギアシステムが指定したFX業者は「トレーディングフォレックス」。
聞いたことのない名前です。
どうやら元から評判も悪いようで、出金手数料も高いそうです。
憶測の領域を超えませんが、破綻してトンズラまでが最初から決まっていたストーリーな気がしますね。
自動売買は簡単じゃない
自動売買と聞くと、「楽して稼げる」と思っている人が多いようです。
確かにEAバックテストを見ると見事な右肩上がりをしているモノが多いですから、
「簡単に勝てる」と思ってしまうかもしれません。
でも、バックテスト結果が全てではありません。
僕が色々と知っているケースを紹介すると
- 過去の値動きに合わせてカーブフィッティングして右肩上がり
- 過去の値動きに適切なナンピン・マーチン戦略を入れて右肩上がり
- ドローダウン期のデータは削除してバックテストして右肩上がり
- ドローダウン期の価格データを変更して右肩上がり
といったことが普通にあるんですよ。
これらは、EAを入手して実際に自分のパソコンでバックテストすればある程度見抜けます。
でも、稼働元のEAが入手できず、配信者の出すバックテスト結果だけしか見れないのであれば、上記のリスクに気づかずに取引をしてしまうことになります。
コレはヤバいですよね。
FXをある程度知っている人なら当然わかることでも、FXすら知らない初心者は気づけない。
今回は初心者を狙った手口だったんでしょうね。
そもそも自動売買は複数のEAを稼働するもの
EAは寿命があります。
相場によって得手不得手があります。
だからこそ、1つだけのシステムに頼るのではなく、
複数のEAを組んでポートフォリオを作るのが常識です。
各EAについても全く違った性質のものを選択して、できるだけお互いのトレード結果に相関が無いようにして、効率的フロンティアからできるだけローリスクでハイリワードな組み合わせを考える・・・。
自動売買とは言っても、EAの性質の見極め、組み合わせ、ドローダウン期の見極め・対応など、裁量トレーダーと同じく、運用者に求められるスキルは多いです。
最低限の統計学の知識は当然のように必要。
・・・なんですけど、10年以上全く変わらず「自動売買で楽に稼ごう」といった勧誘は途絶えないですね。
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