どうもノッティーです!
最近よく見聞きする言葉があります。
それが「FIRE(ファイア)」
皆さんもご存じですよね。
ファイアとは、 Financial Independence, Retire Earlyのことで、直訳すると「財政的に独立して、早めに引退する」ですが、「早く会社勤めを辞めて、投資等でお金に縛られず、自由に生きるライフスタイルを送る」という意味で使われています。
凄く安直なネーミングなので、どっかの胡散臭い日本のインフルエンサーが考え出した言葉なのかな?と思っていたんですが、元々は1992年にアメリカで出版された「Your Money or Your Life」という本の中で提唱された言葉だそうです。
長らく埋もれていた言葉なのかどうかは分かりませんが、2020年以降のコロナ禍の中で、「FIRE」という言葉が世界中で流行しており、20代30代の人からは「FIRE=カッコいい」と言われる風潮になっているようです。
確かに今のような先の見えないコロナ禍だと、会社勤めでも先行きが不安でしょうし、その一方で世界の株価は上がり続けているのを見れば、「インデックス投資!S&P500!ダウ工業平均!」と言いたくなるのも分かりますよ、確かに。
まぁ一応僕もFIREしているっぽいので書くんですけど(FXは仕事なので個人事業主と思っています)、どうも今の状況はキケンだなと感じています。
例えるなら2017年終わりの仮想通貨業界みたいな・・・。
ビットコインが爆上がり中で、「出川組」が大量に入ってきた時ですね。
これと同じ状態を今感じています。
2008年のリーマンショックから今年で13年。
毎年多くの人が市場に参加してきますが、どの市場も人の入れ替わりが激しいため、リーマンショック時の相場をリアルタイムで見ていた人はもう少ないでしょう。
市場の早い新陳代謝と、喉元過ぎれば・・・というヤツもあって、多くの人が過去の悲惨な相場や荒れ狂った時の相場の恐ろしさを知らなかったり、忘れてしまったりしています。
このようなことから、一般的に市場15年~20年に一度は世界を揺るがすほどの大きな市場変動が起きるとされています。
今のコロナ禍もその一つだと思いますが、株価が下げたのはほんの一瞬で、それ以降は上げ続けていますよね。
これがちょいと不安要素になっています。
「株を買っておけば皆が儲かる時期」なんて本当に短いんですよ。
株や通貨が数年間にわたって月足レベルで上げ続けるとバブルになります。
それまで全く興味の無かった人が「儲かる」と聞いて参入してきます。
常に市場を見ている人からすると、これが手仕舞いのチャンスなんですよね。
で、これ以降はもうチキンレース。
高値掴みになる可能性なんて一切考えずに大量の資金を投下していくとどうなるか・・・。
デイトレードに書かれているバンドワゴンの話を思い出します。
下のような話です。
バンドワゴン(楽隊車)が賑やかに進んで行く様子を思い浮かべてほしい。
耳に心地よい音楽がバンドワゴンのスピーカーから流れてきてはいるが、バンドワゴンの後ろについて思う存分楽しんで盛り上がっているのはごく少数の人々である。
音楽は大きな音で鮮明に鳴り響き、沿道にいる傍観者たちを次第に引きつけて行く。
こうした傍観者たちは甘い音楽に抗することができず、盛り上がっているように見えるパーティーに飛び込んで行く。
傍観者たちが次々とバンドワゴンの後ろのに参加していく中で、当初パーティーの始まりを楽しんでいた人々は離れて行く。
後からパーティーに参加してくる人々が増えてくるに従って、バンドワゴンは同じペースで前に進む事が困難になってくる。
バンドワゴンの進行速度は徐々に遅くなり、陽気な騒ぎを見物していた傍観者のさらなる参加を可能にする。群衆はさらに大きくなる。
酔っ払った群衆に囲まれてバンドワゴンが前に進めなくなるまで群衆は拡大を続ける。
やがてバンドワゴンは完全に停止する。バンドワゴンが全く動かなくなると、さらに群衆が膨らんでいく。それも当然である。この時点でパーティーに参加する事は極めて容易である。
パーティーに加わろうとする人々はもはやバンドワゴンに飛び乗る必要もなく、何の苦労も要しない。
しかしバンドワゴンの本分は前に進むことである。
停止しているバンドワゴンは不自然なものであり、したがって、その状態は長続きするものではない。バンドワゴンは前に進もうとするが、進むことができない。
バンドワゴンの後ろに群がる群衆の数があまりにも多すぎる。バンドワゴンは何とかこの重荷を振り払わなければならない。
そう、バンドワゴンはバックし、数人をなぎ倒すのである。
音楽が鳴り止む。群衆の中に困惑した顔が見える。
何が起こっているのかがわからぬうちに、再びバンドワゴンは先ほどよりも乱暴にバックする。
さらに多くの人々が放り出される。そして、現実が目の当たりになる。
突如として饗宴は悪夢に変わり、パニックが生じる。
ある者はバンドワゴンから飛び降りて死んでしまう。
さらにバンドワゴンがバックすると、酔っ払って足許のおぼつかない人々が地面に投げつけられる。
この時点で、わずかな、熱狂的なバンドワゴンのファンのみがつかまっている。
彼らの命は非常に細い糸にかかっている。
完全に自由になることができないままバンドワゴンはアクセルを全開にする。
この最後のバックはあまりにも荒々しく、最後までバンドワゴンにしがみついていた人々は振り落とされ、地面に叩きつけられ重症を負ってしまう。
この時点で、新たな傍観者の一群がどこからともなく現れる。
彼らは酔っ払っておらず、平静である。
彼らの一挙手一投足は、今しがたの惨劇に関わっていなかったためか、力強く、はっきりとしたものである。
彼らは誰なのか。
その新しく見える一群は決して新しい顔ぶれなのではなかった。
その一群はパーティーが荒れ狂う前に静かにその場を離れていった人々だったのである。
倒れている傍観者たちは、さたに衝撃的な事実を知る。
彼らはパーティーの最初の頃に参加していただけでなく、パーティーを始めた人々であったのである。
「何ということだ」と誰かが叫ぶ。
振り落とされ、自由に動くこともままならない人々は、ゲームの達人が再び仕事にとりかかるのをただ眺めるばかりである。
これらのプロの一群はバンドワゴンに向かって駆け出していく。
一瞬のうちに彼らはバンドワゴンに飛び乗る。
あまりにも簡単なことである。
群衆を振り払ったバンドワゴンは、自由に優雅に心地よく前進することができる。その速度は徐々に加速し、すぐにスムーズなペースを取り戻すのである。
誰にも邪魔されずに数マイルを走ると、これらの達人の中の誰かがスイッチを入れる。
すると、再び楽しげな音楽が大音量で流れ出すのである。
誰かが「さあ、やるぞ。また奴らがやって来るぞ。もう一回やってやろう」と叫ぶ。
間もなく、先ほどの惨劇の被害者たちが再び興味を持ち始める。
音楽は墓場へと彼らを招いているようでもある。そして終わりのない循環が再び始まるのである。
僕はこの話を読むたびに身が引き締まります。
デイトレードを読んで13年くらいたちますが、本の価格の何十倍の価値もある話だと思います。
投資で身を立てたりするのも良いとは思いますが、そのリスクを知った上でFIREしないと絶対に後悔することになるのでご注意くださいな。
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