トレードでエントリー方向を固定しておいた方がいい理由

トレードにおける一つの理想。

それは、「どんなトレンド中であっても、ちょっとした波をチョイチョイっと取ってサクっと利益を出す」こと。

具体的には、ロング・ショートの目線の固定をせずに、波が切り替わりそうだと思えるところで柔軟にエントリーするわけです。

僕も初心者の頃は「コレが勝ち組のトレードスタイルだ！」と思って何の根拠もなく、ロング、ショートとやっていましたが、なかなか勝てないんですよね・・・。

もちろんトレードが上手い人はこのスタイルで勝てているとますが、今現在も僕は相場の状況によってロングかショートかの目線を固定してトレードしています。

今回はその理由について書いていきたいと思います。

目線を固定しなくても勝てる

どんなトレンドであっても、相場には上下の動きがあります。
上昇トレンドであっても、一時的にはちょっとした下げがありますし、下降トレンド中にも上げがあります。

例えば1時間足レベルでガンガン上げている動きがあったとします。
下の1時間足の赤い縦線の間の時間帯は陽線が連続しています。

それまでの流れ的も明らかに上昇トレンド。

1時間足単位で見れば上げっぱなしですが、この時間帯をもっと細かく見てみると、その中ではちょっとした下げが起きたりもしているわけです。

下のチャートは同じ時間帯の1分足です。

（赤い縦線の期間が1時間足と同じ期間に該当）

なので、勢いの上昇トレンドであっても、一時的な下げを狙った逆張りショートをして勝つことは理論上可能です。（もちろんトレンドに沿って入る方が効率が良いですよ。）

トレードは勝つことが正義なので、このやり方で勝てるのであれば全く問題はありません。

でもコレ、言うまでもなく難易度高いです。

目線を固定しないやり方が難しい理由

目線を固定しない場合、どんな状況下でも「売り」と「買い」の選択肢の中でトレードしていくことになります。

何事も選択肢が多いほど良いこともありますが、このケースに限って言えばデメリットになることが多い。

なぜなら、トレードにおいて最も重要な選択肢である「何もしない」を選びにくくなるからです。

トレードで利益を出すためには、エントリーしないと始まりません。

だからこそ僕たちはエントリーポイントを探すわけですが、売りと買いの両方の視点で見ようとすると、エントリーチャンスが多く見えてしまって、「静観する」ことを忘れてしまいがちになります。

こうなると、無駄なエントリーが増えて、結果的にマイナスになるわけです。

もちろん高いチャート分析力と自己制御力を持っているのであれば、話は別です。

しかし、ほとんどの人、特にまだ利益を出せていない人にとっては、目線を固定しないやり方はトレードをより難しくする行為になると思います。

ノッティーは無裁量

以前から書いているように、僕は上位足を見てエントリーする方向を固定しています。

コレは絶対のルールで、上だと決めたらロングだけ、下だと決めたらショートだけを狙います。

僕にとってこのルールは、トレード結果を大きく改善するきっかけのひとつでした。

というのも、初心者レベルの当時の僕は「相場の動きなら全部取ってやりたい」と思う強欲な思想を持っていたので、トレンドフォローだけでなく、逆張りも一緒にやっていたのです。

この強欲トレードスタイルだと、どんな状況であっても入りたくなります。

その結果、負けてポジポジ病になって、更に負ける・・・を繰り返していました。

そんな中で気づいたのが目線の固定。

自分の決めた方向以外の動きを「諦める、放棄する」ことで、本当に勝ちやすい方向だけで入れるようになるわけです。

このメリットは思っていた以上に大きいです。

などなど。

一度目線を固定したルールでトレードをしたら、圧倒的にトレード回数が減ってトレード成績が大幅マイナスから微マイナスになって歓喜しつつもこう思ったことを覚えています。

「あ、俺ってトレードすればするほど負けるんだ・・・」と。

下手くそで負けるんだったら、トレード回数を絞った方が損失額も減ります。

集中して自分の狙うべきポイントだけでエントリーして良い経験を積めば、少しずつ精度も上がります。

この目線の固定を理解してしばらく経った時にGMMAを知りました。

GMMAって、目線を固定するのにとっても便利なんですよ。
視覚的にも、機能的にも。

で、その後、色々な紆余曲折や絶望を経て、安定して勝てるようになりました。

まぁ僕の知る限り、一晩でトレード成績を向上させるようなやり方は無いですね。

手法、技術、本人の器・・・。

トレード経験を積むことで、これらを磨いて、上手く統合していかないと、結果にはつながりません。

目線は固定したほうが良い

少なくともスキャルやデイトレのように1日に何回かトレードをするスタイルなら、エントリー方向を事前に固定するルールを作っておいた方が良いと思います。

別に複雑である必要はありません。

むしろシンプルで誰が見てもわかるようなルールの方が検証しやすくてデータも取りやすく、ルールに従いやすいです。

と悩んでいる方は、ぜひお試しくださいな。